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【死】【大人向け】映画『リメンバー・ミー』のメッセージ考察!【ネタバレあり】

引用元:ディズニー公式

映画『リメンバー・ミー』(2017)の解説をしていきます。

もちろん、ネタバレがあります

この記事では、

映画のテーマと「死」

細かな設定(舞台・名前)の考案

重要なメッセージ

作品の評価

を中心にまとめています。

ぜひ最後まで記事を読んでみてください。

映画のテーマは「二つの死」

映画『リメンバー・ミー』のテーマは人間の「二つの死」です。

メキシコの「死者の日」という祭りや文化・習慣を通して、人間に訪れる「2つの死」というテーマを描いています。

一つ目の死は、生物学的な死です。

2つ目の死は、死者の世界で訪れる死(=現実世界に生きる家族や友達に忘れられることで訪れる死)です

このテーマを真に理解できるのは、死を体験したことのある人だけだと思います。

ディズニーのアニメーション映画は子ども向けだと評価されることが多いのですが、この映画は決して子どものためだけに作られていません。

「死」というテーマをしっかりと描いています。

この「2つの死」を作品のテーマとして描くことで、「死者は生きている」というメッセージを私たち観客に伝えているのではないでしょうか。

ヘクターに隠された意味と仕掛け

物語終盤、ヘクターは主人公ミゲルの実のおじいちゃん(高祖父)であることが明かされます。

お調子者でありながら、映画では主人公ミゲルの相棒のような働きをするヘクターですが、この名前にはある仕掛けがあります!

この「ヘクター」という名前の由来になっているのが、「英雄ヘクトール」です。

この「ヘクトール」は古代ローマの叙事詩に登場する英雄です。ヘクターは、お調子者のように描かれていましたが、ミゲルの英雄になることがはじめから示唆されているのです!

キャスティングに込められたメッセージ

『リメンバー・ミ―』に声優として起用された人たち全員が、メキシコ出身 or ラテン・アメリカの出身者たちです。

今まで、異文化を描いたアニメーション映画ですら起用される声優は、ハリウッドの白人スターたちばかりでした。

映画の価値を上げるために、白人が起用されていたのです。

しかし、『リメンバー・ミー』でキャスティングされている人たちは、メキシコ出身 or ラテン・アメリカの出身者たちです。

そして、この映画が制作された年の大統領は、ドナルド・トランプさんです。

トランプ大統領は、メキシコとの間に壁を作ることを実現させました。

トランプが大統領になって初めて制作されたピクサーのアニメーション映画が『リメンバー・ミー』です。

これは、ディズニーからのメッセージととらえられるでしょう。

『リメンバー・ミー』のリアルな評価

映画『リメンバー・ミー』(2017)の評価ですが、

・メキシコ→国内全映画市場一位の興行収入

・第75回ゴールデングローブ賞→アニメ映画賞

・第90回アカデミー賞→長編アニメ賞・主題歌賞

映画として高く評価されています。

高く評価されている理由の1つが、異文化の描き方にあります。

以前までのディズニーでは、異文化を描く作品は低評価を受けてきました。

実在したネイティブ・アメリカンの女性を主人公にしたディズニーのアニメーション映画『ポカホンタス』(1994)では、白人の都合のいいように歴史を描いたことと、白人中心主義であることで批判を受けました。

また、中国の民話を題材にしたディズニーのアニメーション映画『ムーラン』(1998)では、中国文化や社会をアメリカ的なモノとしかとらえていない点で、批判されています。

このように、ディズニーは異文化を描いた作品で失敗してきているのです。

しかし『リメンバー・ミー』では、ピクサー(ウォルト・ディズニー・カンパニーの子会社)が3年以上徹底したメキシコの文化のリサーチを行い、メキシコ文化に精通している専門家を雇って、文化の表現に誤りがないよう注意を払って映画制作を行いました!

その結果、異文化を描いても、芸術的な作品として成功させることができるということをこの映画で証明させたのです!!

この映画は、メキシコの「死者の日」という文化を、アメリカ的に解釈するのではなく、正確に描いた点で評価されています。

まとめ

最後まで記事を読んでくださりありがとうございました!この映画は私自身ディズニーの中で上位で好きな映画なのでぜひみなさんにも見てもらいたいです!広い世代に人気ですので!

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