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【作品のテーマは?】インド映画『きっと、うまくいく』をネタばれありで解説!!

みなさんはインド映画を見たことはありますか?

一時期TikTokなどのショートムービーで音楽にノリノリで踊る動画がバズりましたよね!

でも見たことがある人は少ないのではないかと思います!そこで一つ紹介させてもらえたらと思います!

そこで紹介するのはインド映画『きっと、うまくいく(always well)』

あらすじからインドの社会問題と映画のテーマ

をまとめています!

※ネタバレあり!

作品情報

あらすじ

「きっとうまくいく」が口癖で型破りな自由人ランチョ―。理系大学なのに機械よりも動物が好きなファラン。なんでも神頼りなラジュー

この3人はインドで最も有名な超スーパーエリート大学(ICE)に通うおバカたち

物語は、彼らの大学卒業後の10年後が舞台。

しかし、ランチョ―が行方不明になっていた。行方不明のランチョ―を探すミステリー仕立ての展開だが”思い出話”と”10年後の現在”が同時進行で進んでいく。

加熱するIT産業を発端とした教育問題に一石を投じ、”生きること”を問いかける。

インド映画史上最高傑作です!

タイトルについて

公開にあたってタイトルの変更がありました。

あまり知られていないことですが、インドで公開された1年後の2010年に、日本の【したまちコメディ映画祭】で、上映されていました。

その時のタイトルは、『3バカに乾杯!』です。

その後、映画のキーワードである『きっと、うまくいく』を邦題として、2013年に劇場公開されました。

作品のテーマとインドの社会問題

実はインド賞賛映画です!

現在(2000年代)、インドのIT産業が急激成長にあるのは言うまでもないことだと思います。

この映画はそんなIT産業成長の基盤となった10年前(学生時代)が物語の舞台となっています!

あらすじにあるように、物語は”思い出話”と”10年後の現在”が同時進行して展開していく形をとっています。

この2つの状況言い換えれば、

”経済が成長中の競争が激しくストレスのある学生時代の奮闘”と”卒業して社会人になってみんなと出会う今”が同時に描かれています。

そこで注目すべきは、今のみんなです。

みんな成功していませんか?

実はこの映画、インドの成長を象徴する映画にもなっています。

社会的背景

神頼みばかりするラジュの家庭環境が映画で描かれていましたが、おそらくカースト制の下位カーストに属するものだと推測できます。

インドのカースト制度は根強く残り続けているため、チャンスが平等に与えられていません。

また、カーストによって職業も細かく分けられています。

しかし、IT産業は最近できた職業ということもあって、カーストに指定されない職業になっています、

それに加えてインドの教育制度は、頭が良ければお金を払わずとも、中学や高校に行けるシステムが成立していることも後押しして、意欲ある若者がカースト制度を超えた人生を夢見て頑張っているのです。

これが、インドをIT大国にしたのではないでしょうか?

深刻なインドの自殺問題

急激な成長を遂げたインドではあるが、インドの学生の自殺率の高さは社会問題になっているようです。

インドのほかに韓国や中国も自殺大国ではありますが、共通しているのは勉強のプレッシャーではないでしょうか?

勉強の競争に勝つことができれば、どんな家庭環境でも金銀財宝「夢の生活」が待ち受けているのかもしれませんが、受験戦争・成績・親からの期待

プレッシャーに負けて自殺してしまう学生が後を絶たない状態が続いているそうです。

この映画は、そんな社会問題を取り扱いながらも、何のために勉強するのか?

生きるとはどういうことなのか?

お金があればいいのか?

インドが直面している現代の問題(=万国普遍の問題)を問いかけてきてくれますね。

インド映画について

ボリウット

インド映画特に、ムンバイという都市で制作された映画はボリウッドと呼ばれています。

ボリウッド(Bollywood)のBはムンバイの昔の呼称、ボンベイ(Bombay)のBです。

アメリカの映画産業中心のハリウッドと組み合わせてそう呼んでいるそうです。

インドの映画産業は、アメリカの約3倍となっています。

これは、インドは多言語国家のため様々な言語の吹き替え版映画が存在することが要因になっています。

吹き替えされた映画は、同じ映画でもそれぞれ製作数にカウントされるので、実際はあまり製作本数が変わらないかもしれません。

それでもハリウッドに負けずと成長している映画産業国です。大注目です。

インド映画の基本

インド映画は、ナヴァ・ラサという9つの感情をすべて取り入れるのが基本となっています。

・シュリンガーラ(ロマンス)

・ハースヤ(ユーモア)

・ラウドラ(怒り)

・カルナ(悲しみ)

・ヴィーラ(勇敢)

・バヤーナカ(恐怖)

・アドブダ(ビックリ)

・ビーバッサ(嫌悪)

・シャーンタ(ハッピーエンド)

9つのテーマでありとあらゆる要素を混ぜ込む<マサラムービー>と呼ばれています。


最後まで記事を読んでくださりありがとうございました!

インド映画は意外におもしろですよ!!!ぜひ!

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